こんにちは静メカです。
『絶対無敵ライジンオー』『元気爆発ガンバルガー』に続くエルドランシリーズ第3弾、プテラノドンなど恐竜モチーフで子供達の心をわし掴みにした『熱血最強ゴウザウラー』Blu-ray BOXが、2015年7月23日に発売決定!
1993年3月3日~1994年2月23日に放映した全51話を、デジパック仕様9枚組ディスクに収録。録りおろしオーディオコメンタリーや当時の玩具CMなど、新規特典映像も多数収録され、52P(予定)の特製ブックレットも付属する超ボリュームとなります。録りおろしオーディオコメンタリーは川瀬敏文さん、越智浩仁さん(第1話、39話、第51話)、高乃麗さん、林原めぐみさん、天野由梨さん、島田敏さん(第36話、第45話、第50話)になります。
▲6年2組の「ザウラーズ」18人が勢揃いしたパッケージ。『ライジンオー』『ガンバルガー』Blu-ray BOXと並べると「絶対無敵」「元気爆発」「熱血最強」の文字が揃う仕掛けになっている。
また、発売中の『ライジンオー』『ガンバルガー』『ゴウザウラー』を連動して購入した人全員に『完全勝利ダイテイオー完全版Blu-ray DISC』プレゼントキャンペーンも決定!ホビー雑誌で展開され、「幻の第4作」である『ダイテイオー』プロモーション映像が、音声とSEを追加しこちらもHDリマスターされBlu-rayで蘇ります。
本作の『熱血最強ゴウザウラー』は、『エルドラン』3部作のクライマックスを飾る作品。拳一ら6年2組の「ザウラーズ」と一緒に、Blu-ray BOXで再びドキドキワクワクしてみてはいかがでしょうか?
『熱血最強ゴウザウラー』リマスター映像チェック体験リポート
ところで、このような「懐かしの名作セルアニメ」がBlu-ray化されるのを見ると、ハイビジョンで見ても遜色ない画質の良さにビックリしますよね。今回の『ゴウザウラー』など、「エルドラン」シリーズのBlu-ray BOXでは、映像は「ニュープリント」された状態の良いフィルムからHD化されています。
3月に公開したahn記事「サンライズBlu-ray BOX 制作担当インタビュー」でもご紹介しましたが、ものすごくざっくり表すと
1)セル画を撮影したフィルムをニュープリント
↓
2)HDリマスター
↓
3)目視で気になるゴミやチラつき、画面の揺れなどをチェック
の流れを経て、より見やすい映像へと修正、編集されていきます。この「目視によるチェック」を、なんと私も編集スタジオで実際に体験させて頂きました!撮影で作業のジャマになってはいけないので、様子をイラストにてご紹介します。
※もちろん映像チェック作業自体は、サンライズさんほか映像のプロの方々がきちんと対応されております。映像の品質に関しては安心して下さいませ。
今回見学させて頂いたのは第37話「ザウラーズ絶体絶命!」の映像チェック作業。室内にはたくさんのモニターがあったのですが、監修用には「業務用マスターモニター」と「家庭用TVモニター」の2台があり、マスターモニターで微細な点を拾いつつ、一般視聴者の映像環境も確認できる仕組みになっています。チェック作業ではまず等倍速で映像本編を見て、気になるゴミや見辛いと感じたタイムコードをメモ、後でそのタイムコードを再チェック→オペレーターさんが修正していきます。果たしてその結果は……
普通の視聴者レベルである私のチェック箇所が7箇所(画像赤枠)なの対し、サンライズの皆さんは65箇所を指摘(画像青枠)!実に9倍以上もの眼力で、普通に観ていては気がつかないほど微細なゴミや揺れ、セル傷などを拾っております。
サンライズ木内さんからも「物語も良いところで(チェックを)やり過ぎました。反省しています。もし立場が違っていたら注意していますよ」とのお言葉が。
▲第30話「ワン・ツー・ピンチ」よりDVD→リマスター後→Blu-ray完成版の流れ。この後さらに追加でリマスターをかける。
▲画像赤丸部分「ツーのおでこ」「エンジン王の指」にある汚れも除去。これらを目視でチェックしていく。
このチェック箇所をほぼ弾き出したのが、サンライズ作品のBlu-ray BOX制作を担当する前述の木内さん。画面全体をくまなく見つつ、1秒にも満たないカットも見逃さないという離れ業をやってのけます。30分1話にかかるチェック時間は、内容によって変わりますが体験したこの回は2~3時間ほどかかっていました。修正の方法も作品やカットに応じて、試行錯誤しながら対応されていくそうです。
感想は……手間も時間もものすごくかかっている、の一言です!
薄暗い部屋の中、見落としの無いよう映像を見つめ、かつ効率よく作業が進むよう試行錯誤しながら対処していくこの作業は、精神的にも肉体的にも決して楽なものではありません。「ハイビジョンにも耐える綺麗で見やすい映像」に到達するには、その裏で地道でアナログ、かつ厳しい手法がとられているのを、スタッフの皆さんの何十分の一ですが実際にやってみて骨身に沁みました。体験した私はもう、ワンカットごとに手を合わせたくなるレベルです。
見入ってしまうと作業は進まないけれど、『ゴウザウラー』はやはり名作でした。皆さんも是非、サンライズ作品のBlu-ray BOXを観る際に「こんな作業をしているんだ」と思い出して下さいね。
※記事内では内容を解りやすくするために、専門用語や作業を一部簡略化、また省略して説明している箇所もございます。ご了承下さい。
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