こんにちは静メカです。
近年、昔懐かしい作品のBlu-ray BOXリリースが続いております。次々と発表されていくタイトルの中で自分が贔屓をしている作品の番を、次か次かと待っているのは皆さんも同じですよね。
今回は『勇者シリーズ』『エルトドランシリーズ』『魔神英雄伝ワタル』『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』など、未だに様々な玩具やフィギュアが展開されている、サンライズ作品の「Blu-ray BOX」についてご紹介します。
作品のBlu-ray BOX化を担当している、サンライズライツ営業部・木内さんに、「Blu-ray BOX」にまつわるお話を伺うことが出来ました!最新Blu-ray BOXの紹介とともに、インタビュー形式で掲載します。
「ファンの方に『今の時代に、またあの作品の新しい絵が見られるなんて』と喜んでほしい」
―――こんにちは。本日は宜しくお願い致します。
まず「Blu-ray BOX化」にあたり、木内さんはどのようなお仕事をされているのか教えて頂けますでしょうか。
木内: DVD化やBlu-ray化をソフトメーカーにオファーしたり、オファーを頂いた作品の調整を行います。他に映像のHDリマスターの監修作業、パッケージやブックレット用の取材や監修です。ほとんど全部のパートに関わってますね(笑)。あ、私の部署で取り扱う作品は『ガンダム』と、現行作品を除いた作品となります。昔の作品が多いですね。ですので、他部署ではソフト化の手法が異なる事もあります。
―――木内さんが担当したBlu-ray BOXのひとつが、こちらの『元気爆発ガンバルガー』(2014年12月26日発売)です。ディスク8枚組に全47話、時間にして1104分収録、という 超ボリュームのアイテムですね。
木内: 1年ものの作品ですからね。ディスクの枚数も多く、パッケージも大きくなります。その分、パッケージも非常に凝っていますよ。デジパックは4面もありますから、普段あまり挑戦できないようなイラストをお届けしたいと思っています。その挑戦こそ、ファンの皆さんが一番喜んでくれる事だと思っています。
▲『エルドラン』シリーズBlu-ray BOX化第1弾として、2014年7月に発売された『絶対無敵ライジンオー』も木内さんの担当。キャラ、メカともに、全て当時のスタッフによる描き下ろしイラストが満載となっている。
―――映像本編だけでなく「好きなキャラの新しい絵が、時代を超えてまた見られる」というのは、Blu-ray化を待ち望んでいた往年のファンにとっては嬉しい限りです。「制作スタッフは、まだこの作品を忘れていないんだ」という暖かい気持ちにもなりますね。
木内: チャンスさえあれば、描き下ろしイラストを作りたいと考えています。しかし、昔の作品となると、そうそうチャンスはありません。主人公キャラはまだしも、敵キャラの描き下ろしのチャンスなど、よほど恵まれた作品でないとありません。「Blu-ray BOX」というのはそれを叶える大きなチャンスなんです。先に発売した『エルドラン』という作品は登場人物が多く、どのキャラも外したくない。そんな思いから、描き起こすキャラの数が増えてしまいます。その辺りは描き手さんと打ち合わせをして調整していきます。『ライジンオー』Blu-ray BOXでは、邪悪獣まで描いて頂きました。
パッケージ中央にある「ライジンブレス」は、変身アイテムのイラストというだけでも珍しいのに「やまだたかひろさんが、2014年に新たに描き下ろしたライジンブレス」ですから、ある意味では大変貴重なものなんですよ(笑)。ファンの方に「今の時代に、またあの作品の新しい絵が見られるなんて」と喜んで頂きたいですね。
▲『ライジンオー』Blu-ray BOXには、地球防衛組の子供らとともに成長前の邪悪獣もいっぱい。こうした「遊び心」を探すのも、サンライズ作品のBlu-ray BOXを楽しむ要素のひとつ。
▲『ガンバルガー』ではデジパックを広げると、主人公・霧隠虎太郎の家をバックにメインキャラが一同に揃う「一枚の絵」になっている。このような「どこにどのキャラを配置するか」を考えるのも木内さんの担当だ。
木内: 『エルドラン』シリーズのBlu-ray BOXでは、やまだたかひろさんにも相談にのって頂いております。今回は3作品のシリーズとなりますので、ちょっとしたお遊びを盛り込みたいと考えました。3作品にレギュラーで登場しているキャラとして、外せないのがエルドランと武田長官。ただしエルドランを入れてしまうと、緊張感が一気に高まってしまうので断念したのですが、毎BOX同じ場所へ武田長官を登場させよう、とアドバイスを頂きました。
―――確かに、この次に来るであろう『熱血最強ゴウザウラー』までコンプリートしたくなる仕様ですね。2作続けてBlu-ray BOXの同じ位置に居る武田長官も、引き続き……?
木内: 『エルドラン』シリーズBlu-ray BOX化の最後を飾る『ゴウザウラー』も現在絶賛制作中です。楽しみに待っていて下さい。
(第2回へ続く)
近日公開の「第2回」では、こちらもこだわり満載の『魔動王グランゾート』にまつわるお話や、「セルアニメはどのようにBlu-ray化するのか」、また「どこまで高画質化するのか」という、実際に制作に携わる方だからこそ聞ける大変貴重な内容を、引き続き木内さんとともにご紹介する予定です。お楽しみに!
(文中一部敬称略)
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