2015年5月公開の『コードギアス 亡国のアキト』第3章「輝くもの天より堕つ」に引き続き、7月4日に第4章「憎しみの記憶から」が上映開始される。その初日である本日、新宿バルト9にて舞台挨拶が開催された。舞台挨拶には声優の入野自由さん(日向アキト役)、坂本真綾さん(レイラ・マルカル役)、 松風雅也さん(シン・ヒュウガ・シャイング役)、赤根和樹監督、サンライズ・河口佳高プロデューサーら5名が登壇、「全5章」の全貌が明らかとなった『亡国のアキト』へのコメントが劇場のファンたちの前で語られた。
▲左から松風さん、入野さん、坂本さん、赤根監督、河口プロデューサー
会場には最速の公開回を見るため、朝一番からファンが劇場に集合。上映の後、大勢のファンに迎えられてゲストの5名が入場した。前回の「第3章」から2ヶ月後、というスピード公開となった第4章については、主役の入野さんから「今回は(人間ドラマも)ありつつ、『赤根節』の戦闘シーンが見どころ満載です」と見どころを、また「アキトの表情の振り幅が大きくなった。より人間らしくなり、第1章から見ていると感慨深い」と、章が進み内面が変化していくアキトを演じた印象も語られた。
レイラを演じる坂本さんからは「アシュレイがこんなに可愛いとは」と感想が。また、ネタバレになるので詳しくは書けないが、第4章ではレイラが身近な人間から裏切りにあう。それについても入野さん、坂本さんからも「怪しいとは思っていたけれど、まさか」と驚いたそう。
シンを演じ、舞台挨拶ではムードメーカー役的な松風さんからは「ボリュームがすごくて、心のキャパシティを超えている」とこちらも戦闘、ドラマとボリュームアップした第4章について驚きの声が上がった。搭乗するヴェルキンゲトリクスについても、第4章では相当な存在感を示しており「オレオレ感がすごい」と誇らしげに語った。
▲引き続き登場のヴェルキンゲトリクスや、キャラクターと「絡む」シーンも見せるアレクサンダなど、ナイトメアフレームの活躍も見逃せない。
赤根監督に「アクションのコンセプト」を伺うと「3D映像での空間を有効に使ったスピーディーな展開に、日本アニメのスピード感の融合を目指した」と、映像の出来には「かなり満足」との事。音声ではガトリング音などもリアルなサウンドが収録され、劇場では上下左右から銃撃音が聞こえるそうだ。河口プロデューサーからは「メカはCG、キャラは2Dなので合わせなきゃいけない、どっちを先に作るかで工程が複雑」と、赤根監督とともに映像作りの苦労を語られた。また、今回はナイトメアフレームとキャラの「絡み」のシーンもあるが「(ナイトメアフレームは)それほど大きくないロボなので、ああいう芝居ができるとすごく楽しい。毎回そういうアイデアを監督から出してもらえる」と、印象に残ったシーンについても解説がなされた。第4章の戦闘は、閉鎖空間での「ジャングルジム的な演出」を目指しているそうで、縦横無尽に画面を飛び回るナイトメアフレーム同士の無重力感溢れる戦闘も見どころの一つだ。
アフレコやキャラ作りの面では、入野さんは「大きく変わる、よりちょっとしたニュアンスの変化を入れていく」、坂本さんからはワイヴァン隊の存在について「(3人に)色々な作戦についてきてもらう責任感、プレッシャーはあった。今はレイラにとってホームになっている」と、アキトの変化や新たに生まれた絆など、徐々に変わりつつあるキャラクターたちを演じる際の心境が語られた。
なお、第4章からエンディングテーマが新曲「アルコ」となり、今までの「モアザンワーズ」から引き続き、菅野よう子氏が作曲し坂本真綾さんが歌う。この曲には赤根監督のアドバイスも含まれ、「モアザンワーズ」の重厚な印象から、柔らかく希望の含みを持たせた歌へと、劇中の内容とともにこちらも「変化」している。劇中では一部を使用し、フルコーラスではまた異なる展開が解るそうなので、正式なリリースを待とう。
最後まで予想を裏切るのが『コードギアス』の世界、やはりネタバレになるのでここでは書けないが、トーク中ではシン(松風さん)とアキト(入野さん)とでラストシーンについてのやりとりもされ、最終章に向けてより期待の高まる内容となっている。
最後に登壇者から「第2章までお待たせしましたが、第3章の後、第4章をこのタイミングで見て頂いて幸せです(河口)」「続けて全スタッフで面白いものができるよう頑張っています(赤根)」「最後に向かってどうなるのかな。最終的に『亡国のシン』になるように(笑)(松風)」「最終章の前に、第4章を何度も噛み締めて下さい(坂本)」「改めて、無駄なセリフなど無いと感じました。たくさんの人で第4章も盛り上げて下さい(入野)」と、会場のファンに向けてメッセージが贈られた。また、本日7月4日はアキトの誕生日でもある。大きな拍手に包まれて、『亡国のアキト 第4章「憎しみの記憶から」』の劇場公開が始まった。
▲最終章「愛シキモノタチヘ」告知カット
7月9日には赤根監督、キャラクターデザインの木村貴宏氏ら制作スタッフによるトークショー付き上映会も開催。そして本日公開された第4章に続く最終章となる「愛シキモノタチへ」は、2016年2月6日公開の決定が発表された。アキトとレイラ、そしてシンを運命の歯車に巻き込んで、『亡国のアキト』はついにクライマックスへと突入する。
亡国のアキト 第4章「憎しみの記憶から」』カット
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