1995年に放映されたTVアニメ『NINKU-忍空-』の、バンダイビジュアルからのBlu-ray BOX発売とTV放映開始20周年を記念し、5月9日新宿ピカデリーにおいて記念イベントが開催。会場ではまず始めに、HDネガテレシネが施された『NINKU-忍空-ナイフの墓標』が上映された。この作品は1994年のイベント「ジャンプ・スーパー・アニメツアー’95」内で、TVアニメ放映に先駆けて上映されたもので、VHS以外ではパッケージ化されておらず、今年発売となるBlu-ray BOX 2にて、ついに収録された。ファンの間では幻の映像と呼ばれていた作品で復活した風助達の活躍に、ファンも大きな歓声を上げた。
▲風助役:松本梨香さん
▲藍ちょう役:真殿光昭さん
▲橙次役:小杉十郎太さん
トークショーでは、ゲストに声優の松本梨香さん(風助役)、真殿光昭さん(藍ちょう役)、小杉十郎太さん(橙次役)の3名が登壇、松本さんは「ヒロユキのぬいぐるみ」を持参し、真殿さんは黒のタンクトップとGパンの「藍ちょうコスプレ」を披露、小杉さんも「(橙次のフンドシに合わせて)白のズボンを履いてきた」と、演じた各キャラをイメージした衣装でファンを沸かせ、「毎週スタジオで、皆と会えるのが楽しくて、無我夢中で演じた(松本)」「真剣すぎて鼻血を出したこともあった(真殿)」「声が若いね(小杉)」など、20年前の収録当時(会場では「当時」と「橙次」との引っ掛けもありつつ)の思い出を語られた。
▲阿部記之監督
▲シンガーソングライター:鈴木結女さん
トークショー後半より主題歌アーティストの鈴木結女さん、阿部記之監督、原作者・桐山光侍先生も登壇。「原作のカラフルな色調を活かして、南仏のイメージで創りました(阿部)」「20年後にこのような場で挨拶をするとは思わなかった。感慨無量です。『ナイフの墓標』冒頭の飛行機が飛ぶシーンを当時見て、連載の辛さが浄化される気がしました(桐山)」と、創り手側から当時の思い出を語られた。トークショーの合間や挨拶では、奇跡的とも言えるこのイベントの開催に、懐かしさと嬉しさのあまり松本さんが涙ぐむ一面も。「Blu-ray BOXには干支忍12人が揃った描き下ろしイラストも収録されていて、当時すごく(干支忍全員をアニメでも)出したかった思いが込められています」という阿部監督のコメントに桐山先生、鈴木さんからも「新たな忍空を」という期待も寄せられつつ、松本さんの「今の自分があるのは風助が居てくれたおかげ。当時辛かった時、少年ジャンプのポスターに支えられた。心から感謝したい」というコメントでトークショーが締めくくられた。
続いて、OPをはじめとした数々の『NINKU-忍空-』ソングを手がけたアーティスト・鈴木結女さんのミニライブを開催。「空の名前」「それでも明日はやってくる」「輝きは君の中に」の3曲をパワフルに歌い上げた。「午忍の黄純が好き」という鈴木結女さんは4月22日にマキシシングル「Birth」をリリースし、こちらには「輝きは君の中に」も収録されている。ミニライブ途中から松本さんを迎えてのセッションとなり、開場のファンも総立ちになって懐かしの名曲を合唱。『NINKU-忍空-』らしい温かさに包まれたまま、一夜限りのスペシャルイベントは大盛況の内に幕を閉じた。Blu-ray BOXにはドラマCDやオーディーコメンタリーなどの新規録音部分も収録され、キャストの皆さんは20年ぶりに『NINKU-忍空-』キャラを再び演じている。20年分の想いの詰まった『NINKU-忍空-』Blu-ray BOX 1 は2015年6月26日、BOX 2 は8月26日発売となる。
※文中「藍ちょう」の「ちょう」は「月+兆」が正しい表記です。
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