【インタビュー&レビュー】 1/18 日産 フェアレディZ (S30) 『湾岸ミッドナイト』 悪魔のZ[オートアート]

人気コミック『湾岸ミッドナイト』から、物語を象徴する存在の日産 フェアレディZ、通称「悪魔のZ」をリアルに立体化。コミックでの作画はもちろん、台詞にある描写も反映して劇中の仕様を再現したというこだわりの造形を、開発にあたったオートアートのゼネラルマネージャー、大西氏へのインタビューとともに撮りおろし写真にて徹底紹介します!!

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──まずは、「悪魔のZ」のリリースに至るまでのお話などお願いします。
大西氏(以下敬称略):オートアートでは、洋画に登場する車などのほかに、国内の原作物では『頭文字D』は手掛けていました。その頃から、『湾岸ミッドナイト』はやらないのかというユーザーの声が海外を含めてありまして。当社ではちょうど「悪魔のZ」のベースカーであるZ432の製品化を進めていたこともあって、原作の版権許諾が取れたらやりたいねという希望はあったんです。
Z432自体の開発にも実車に忠実にするためかなりの時間をかけたので、本格的に「悪魔のZ」に取りかかれたのは2014年になってからで、それから2年かかってようやくリリースすることができました。

 
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──自分の子供の頃からの印象としてはZの車体っていうのは流線型のイメージが強かったんですが、こうしてモデルで見ると意外に直線的な部分も多いんですね。
大西:そうですね。こういったグラマラスなアールの中にもシャープなエッジのメリハリを出していくのは難しいところで、Z432としての造形で苦労したところです。

 
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──そのノーマルのZ432から、実際のカスタムと同じように「悪魔のZ」としての造形を加えていったわけですか。「悪魔のZ」として特徴となる部分の解説をお願いします。
大西:外観の大きなところでは、まずフロントの専用エアロパーツですね。
普通のZはノンターボなんですが、「悪魔のZ」ではL28改ツインターボというとんでもないエンジンが入っているので、そのための大型インタークーラーが正面に内蔵されています。
実際のパーツにはこんなに大きな開口部のエアロはないんですが、原作に忠実に、このあたりの作画の迫力のあるフェイスを目指して造形しました。

 
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大西:そして前後のオーバーフェンダー。この極太のタイヤに合わせたもので、ホイールはワタナベのエイトスポークを履かせています。また、普通ならZのオーバーフェンダーはリベット止めされているんですが、原作ではリベットはひとつも描かれていないので、板金で叩き出して作られた一体型のフェンダーだという解釈で、あえて造形していないんです。
タイヤもワイドタイヤらしい引っ張り形状を再現してあります。

 
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大西:ドアミラーも専用のパーツですね。通常のZではフェンダーミラーですが、原作にある空気抵抗の少ない小型のドアミラーに変更してあります。

 
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大西:発表してからすごく質問の多かったのが「なんでヘッドライトカバーが付いているんだ?」というところで。
これは間違いではなくて、劇中の作画を見ると夜間の走行シーンなどで(本編のコマをいくつか示して)ちゃんと付いているように描かれているんです。
──表紙イラストなどでは、中のライトを描写するために省略されていたりするんですね。
大西:それでファンの間でも付いていないイメージが強いようです。ウチでも当初はカバーなしで作っていたんですが、途中で指摘されて知って、講談社さんを通して原作者の先生に確認したんです。そのうえで、付いているのが正しいという返答をいただいて作り直しました。300km/hを出すには、空力的に必要なパーツなのだと思います。

 
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大西:「ミッドナイトブルー」と表現されているボディーカラーには、ずいぶん苦労しました。
純正のZのボディカラーには設定されていない色ですし、何番っていう正式な色指定も決まっていないですし。
──表紙イラストをいくつか見ても、それぞれ描かれている色は違っています。
大西:スタッフみんなで、ずいぶん悩みました。
他のミニカーを作る時でも、ウチでは勝手に色を決めたりしないんです。その車の当時の色番を調べて、馴染みの板金屋さんに実際に鉄板に吹いてもらうんです。その鉄板を工場に送って、この色を再現してくれというやり方をしています。
でもこのミッドナイトブルーは色番自体が存在しないので、4~5色から…もっとだったかな。いくつも板金屋さんに吹いてもらって、そこからいちばんイメージに合う、カッコよく見えるものを選んだんです。
メタリックの入った深いブルーで、発表してからの評判もいいようなので安心しています。

 
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大西:後ろをみても、ナンバーはもちろん原作どおりで、径の太いマフラーも再現しています。

 
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──逆にリアルの車に合わせて作った部分というのもあるんでしょうか。
大西:ほとんどは原作の描写に基づいて造形しているんですが、どうしても作画されていないという箇所はありましたね。
例えばこのL28エンジンは原作の数カットから起こすしかなかったので、細部や裏側などはまず描かれていないんです。でもツインターボだからタービン2基はこのあたりになるかなとか、ウェイストゲートはここかなとといったところは、実車のエンジンの資料から作り上げてあります。
おかげでエンジンについては配管の取り回しから吸気の経路まで、ずいぶん勉強しましたよ(笑)。

 
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大西:車高もモデルカーとしてはギリギリの低さまで調整しました。
他にもブレーキローターを大型化してあったりと、この年代の車であるZが600馬力・300km/hオーバーっていうスペックにどうやったら耐えられるだろうか?っていう部分は、考えて反映させてあります。

 
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大西:実際にそれぐらいのスペックを出せるだろうっていうチューンを施されたZも取材したりして(笑)。
古い車であるZが現代の車とバトルするっていうのが原作のロマンなので、そのスペックを実現するためにはどんな構造が必要かというのは実車からのデータも拾いつつリアルに仕上げていきました。

 
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大西:「ピロ足にローター、車高調にスタビ」というセリフから足回りもピロ足に変更しましたし、ガソリンタンクも「100リッター入るんだヨ」ってアキオが言ってるので(笑)。100リッターのタンクはZ432Rという特別仕様車で実際に使われているので、データを集めて、その仕様通りに作ったんです。

 

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大西:マフラーも径の太いストレートタイプへ変更してあります。焼けた塗装もいい仕上がりになったと思います。

 
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大西:内装では普通はフロアにカーペットを敷いてあるんですが、これは剥がして軽量化しているだろうという想定で、あえて鉄板むき出しのイメージで作ってあります。
バケットシートはダブルで4点式シートベルト、ロールケージをいれて。
スポーツタイプのステアリングに、ブースト計と340km/hフルスケールのメーターを組み込みました。虫眼鏡でないとほとんど見えないですけどね(笑)。

 
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大西:パーツ点数は約240点となりました。
原作3巻での大破炎上のあと、北見と高木の手によって蘇ったスタイルを再現しています。

 
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私も原作のファンですし、お客さんはそれ以上のファンでしょうから、期待を裏切らないようにやれるところはすべて詰めて作り込みました。

 
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最後に、本日より「悪魔のZ」と運命的なバトルを演じたライバル車「ブラックバード」の予約受付が開始されています。こちらも併せてチェックしてみてください。

──ありがとうございました!

 


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